この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。
大阪のおすすめ就労移行支援事業所
今回の記事では、就労移行支援事業の探し方について解説いたします。
就労移行支援は、障害を持つ方が就労に必要なスキルを身に着け、
職場定着を目指すためのサポートを提供する障がい福祉サービスです。
しかし、事業所によって支援内容や質が異なるため、
自分に合った事業所を選ぶことが重要です。
この記事では、事業所選びに失敗しないためのポイントや、具体的な探し方、
選んだ後のプロセス、注意点などを詳しく解説していきます。
具体的な就労移行支援事業所の探し方
事業所を探す際には、複数の方法があります。
- 検索サイト
- 自治体や市町村への相談
これらの方法を活用して、情報を集めましょう。
実際の利点などをそれぞれ解説していきます。
検索サイトを活用し口コミで情報収集する方法
就労移行支援事業所の検索サイトを利用すると、地域ごとの事業所を簡単に見つけることができます。
特徴や口コミを確認しながら、自分に合った事業所を選びましょう。
おすすめの検索方法は「就労移行支援+地域+訓練内容」です一つ目の〇〇には自宅から通いやすい場所や働きたい地域を入力して検索しましょう。
二つ目の〇〇には学習したい内容や、障がい名などを入力して検索がおすすめです。
検索で参考にしてほしいポイント
検索して見つかった情報で特に確認して欲しいポイントは訓練内容と就職実績と職員の情報です。
訓練内容では、軽作業が中心か、PC訓練が中心か見ることができます。
また、就職実績も参考にしましょう。
訓練内容が活かせる就労先が多く掲載されていると、本番のための訓練がしっかりとできる就労移行支援事業所だと言えます。
実際に支援をしてくれる職員の情報も、掲載されていると実際に見学や体験に行く際に安心できるため、参考にしましょう。
また、専門的な資格を持っている方が多いと、障がいの理解もしっかりとしてくれるため安心です。
障害者雇用の最近の状況では、就労移行支援を利用していることを採用の必須条件としている企業もあります。
- 就労移行支援に通った期間はどれくらいあるか
- どのような訓練をしたか
- 支援員から見てどうか(意見書を提出する場合もあります)
- 就職後のフォローはどうかなどを面接時に確認されています。
そのため、就労移行支援でどのような訓練をしていたかも合わせて面接時にわかりやすく答えられるようにしていきましょう。
実際に利用した人の口コミや評判を調べることも大切
ネット上の掲示板や口コミサイトを活用し、リアルな意見を参考にしましょう。
就職できた方の情報ももちろんですが、悪い口コミにも参考にできる点があります。
実際に利用された方が嫌だったポイントが、自分に関係がある内容の場合は見学時に相談してみましょう。
自治体や市区町村への相談自治体や市区町村の相談窓口を利用するのもおすすめの方法です。
地域の支援センターや障がい福祉課の窓口から、就労移行支援事業所に関する具体的な情報やおすすめの事業所などのアドバイスをもらうことができます。
自治体の障がい福祉課と就労移行支援事業所は、
障害福祉サービス受給者証の申請のやりとりや、退所された利用者がなぜ退所したのかや、事業所と利用者との過去のクレームなどの情報も把握していますので、
障がい福祉課に紹介される事業所は安心できる事業所だと言えるでしょう。
その他には、心療内科やハローワークに紹介してもらえるケースなどもあります。
このように就労移行支援事業所は様々な機関と密に連携を行っています。
ぜひ参考にしてください。
就労移行支援とは?どんなことができるところ?
就労移行支援とは障害を持つ方が一般就労を目指し、就労に必要なスキルを学ぶための障害福祉サービスです。
支援を通じて、職業訓練や面接対策、職場定着などのサポートを受けながら、自分に合った職場を見つけ、働く準備を進めていきます。
具体的な、国の定める就労移行支援事業所の詳しい概要については以下の厚生労働省の資料をご覧ください。
就労移行支援の目的と役割
就労移行支援の目的は、1人では一般就労が難しい方が就職に向けた準備をし、仕事を長く続けられるように支援することです。
個別の職業訓練や自己理解の支援を通じて、利用者は自身の強みや適性を見つけ、職場での安定した就労につなげます。
また、就労移行支援を通して様々な障害がありながらも一般就労を通して社会参加の機会を得るという事が大きな目的や役割と言えるでしょう♪
就労移行支援を利用できる人
就労移行支援を利用できる方、つまり定められている対象者は!?
18歳から65歳までの方が利用対象で、障害者手帳または医師の診断書が必要です。
これらを、確認しお住まいの自治体に利用の相談を行うことで、「障害福祉サービス受給者証」を取得することで、就労移行支援の利用が可能になります。
また、かなりざっくりとご紹介するならば
「精神障害」「身体障害」「難病」「発達障害」などの様々な、障害がありながらも一般就労を目指しているという方が、主な対象者や利用できる方と言えるでしょう。
また、障害者手帳がなくとも診断書や証明があれば利用が可能となります。
就労移行支援事業所を探す前に知っておきたい事
事前情報として事業所選びをする前に、
まずは自分の障害特性に合った事業所を選ぶことの重要性や、事業所ごとの違いを理解しておきましょう。
これにより、より効果的な支援が受けられる可能性がより高まりますので
就職までの道のりが少し近くなるとも取れるでしょう。
自分の障害に合った事業所を選ぶ重要性
障害特性に合った事業所を選ぶことで、障害に対する専門的なアドバイスや、適切な就職支援を受けることができます。
自分の強みや弱みを理解した上で、適切なサポートを受けることで、就職後も安定して働くことが期待できます。
就職するためには、書類選考や面接対策が大切に思われる方が多いのですが、自分の特性を理解しているかどうかや、
自分の特性に対してどのように対策しているのかが長く働き続けるために重要になります。
就労移行支援事業所ごとの種類と特徴
就労移行支援事業所には、さまざまな特徴があります。
例えば、
- 清掃や、仕分け作業(ピッキング)での就職に強い就労移行支援事業所
- 会計や事務での就職に強い就労移行支援事業所
- IT系の就職に強い就労移行支援事業所
- Adobeなどのソフトを使用したデザインでの就職に強い就労移行支援事業所
などがあります
自分の希望する職種に応じて、適切な事業所を選ぶことが大切です。
就職先実績などを参考にすると、どういった訓練や支援に重きを置いているかがわかります。
就労移行支援事業所を選んだ後のプロセス
利用したい就労移行支援事業所を選んだら、次に進むべきステップは何かを理解しておきましょう。
- 事業所の見学・体験
- 役所に受給者証の申請
- 事業所との契約
- 職業訓練の開始
- 就職活動
- 職場定着
大抵の場合は、上記のようなステップとなるでしょう
それでは実際に順番に解説していきます。
就労移行支援事業所の無料相談や見学・体験の利用する
多くの事業所では、無料で相談や見学、体験利用が可能です。
実際に事業所を訪れ、スタッフや施設の雰囲気を確認してみましょう。
見学の際は、これまでの経歴や、障がい特性、訓練で身につけたい内容、希望の就職先などを話しましょう。
今までの事例や、就職先、就職までのおおよその期間などが聞けると利用のイメージが掴めるのではないでしょうか。
体験を通じて確認したい内容は、以下の三つです。
- 期待していた訓練内容かどうか見学時に聞いていた話と同じ内容でない場合は支援員に相談してみましょう。
- 支援員には質問しやすい状況かどうか就労移行支援事業所では、テキストを渡された後は自習などの事業所も少なくありません。特性に合わせた訓練や声かけがあるか確認しましょう。
- 他の利用者と支援員の関係性が自分に合いそうかどうか事業所によって支援員も様々ですが、高圧的な支援員や親し過ぎる支援員、利用者を子供扱いする支援員などがいないかどうか確認しましょう。
これら三つと口コミで気になった情報などがあれば注目し質問してみましょう。
市区町村で受給者証の申請を行う
体験利用が終わり、利用したい就労移行支援事業所が決まったら、次は障害福祉サービス受給者証の申請が必要です。
申請は、お近くの市区町村の障がい福祉課で行います。
必要なものは障害者手帳もしくは通われている病院の医師の診断書が必要になります。
申請後、訪問調査が行われ、現在の生活状況などを聞き取り、就労移行支援が必要かどうか判断されます。
問題がなければ受給者証は申請後約1〜2ヶ月後に自宅に郵送されます。
障害福祉サービス受給者証を取得後、事業所と利用契約を結び、支援が開始されます。
個別支援計画に基づく職業訓練
利用契約後、就労移行支援では利用者一人ひとりに合った個別支援計画が立てられ、職業訓練や就職活動が進められます。
個別支援計画は少なくても3ヶ月に1度見直され、障がいの特性や、状況に応じた支援が提供されます。
適正に合う職場探しの開始
職業訓練を経て、適性や希望に合った職場を探すプロセスが始まります。
希望する求人の探し方や、求人票の見方を一緒に対策していきます。
その後、希望求人への応募に向けて、履歴書や職務経歴書、ナビゲーションシートなどの書類作成や面接対策を行います。
職場定着のサポート
就職後も、職場定着のためのサポートが6ヶ月間継続されます。
職場での悩みや課題に対して、定期的な面談やフォローアップが行われます。
上司に相談して良い内容なのかや、困っている悩みの伝え方などを相談しましょう。
6ヶ月経過後引き続き支援が必要な場合は、障害者職業支援センターや就労定着支援の定着支援を受けることができます。
就労移行支援事業所の利用にあたっての注意点は?
事業所を選ぶ際や利用する際には、いくつかの注意点があります。
- 就労移行支援の利用条件
- 就労移行支援の利用期間について
- その他の費用について
利用する前に確認しておいた方が良いことを、それぞれ順番に解説していきます。
利用条件や入所条件
基本的には障がいを持たれている方が利用対象となっています。
就労移行支援を利用されている方の主な障がいは以下の通りです。
精神障がい:統合失調症、うつ病、双極性障がい、不安障がい、てんかん、適応障がいなど
発達障がい:ADHD(注意欠如・多動性障がい)、ASD(自閉スペクトラム症)など
知的障がい:知的障がいなど身体障がい:聴覚障がい、視覚障がい、肢体不自由
難病:障害者総合支援法の対象疾病など
ですが事業所によっては、対象の障がいを指定している場合があります。
自身の障がいが対象かどうか事前に確認しておきましょう。
また、受給者証の申請や発行に時間がかかる点にも注意が必要です。受給者証の発行には申請に約1〜2ヶ月程かかります。
そのため見学や体験後にすぐ利用が可能になる訳ではないことに注意が必要です。
復職支援やリワークの場合
復職などのリワークに就労移行支援を使用したい場合は、残りの休職可能期間と申請期間が合わず休職中に利用できない場合があります。
その場合は1度退職したあとに利用するか、他のリワーク支援を受けましょう。
リワーク支援が受けられる場所は自社で行っているか、医療機関や、地域障害者職業センター、就労移行支援事業所です。
精神科や心療内科などの医療機関では、病状の安定や回復、再休職の予防などを目的としてリワークが行われます。医師や看護師、臨床心理士などの医療専門家のもとで、医学的リハビリテーションを受けることができます。
注意点としては、費用がかかることと通ってる医療機関で実施されていない場合があります。
地域障害者職業センターでは、「職リハリワーク」と呼ばれる無料のプログラムが提供されています。雇用主や主治医と面談して調整したのち、リワークプログラムを受講できます。
こちらのプログラムは前提として、週5日以上プログラムに参加できる必要があります。
就労移行支援事業所では、就職未経験者や休職中や退職後に職場復帰したい場合など、幅広い障害に対応してリワークプログラムを提供しています。
週1回からでも利用可能で、利用料や費用についても事業所で負担しくれる事業所もあります。
就労移行支援の利用期間について
また、利用期間についても注意が必要です。
就労移行支援の利用ができる期間は、原則として2年以内と定められています。
2年間利用して仕事を見つける人もいれば3ヶ月程度で見つけられる人もいるため、2年以内のサービス利用であれば、どのくらいの期間利用するかは特に決まりはありません。
また、就職が目的ではありますが、事業所が合わないと感じた場合や、一度退所し体調を整えてたい場合は利用をやめることも可能です。
この利用期間が残っていない場合は利用できないため注意が必要です。
市区町村によっては2年間が終了した場合でも、就労移行支援の利用が必要だと判断された場合は新たに利用期間を設定してくれる場合もあります。
事前に確認して、利用が可能かどうかを確認しましょう。
また特例として、2年の利用期間が終了した場合でも、就職活動やあと1年の延長期間があれば就職できそうな場合は延長申請ができます。
その後市区町村と相談し延長される場合があります。
延長の手続きなどは延長した場合の個別支援計画書や、それまでの通所実績が必要になります。
支援員やサービス管理責任者と相談し、延長申請を行いましょう。
就労移行支援の利用時にかかる費用
就労移行支援の利用には、費用がかかる場合があります。費用負担についても事前に確認しておくことが大切です。
実際に就労移行支援を利用することでかかる費用は
- 利用料
- 交通費
- 昼食代
- 就職のために必要な費用
などです。
まず、利用料金についてですが、就労移行支援の利用料金は世帯の収入によって異なります。ここでいう世帯は「本人と配偶者の世帯」です。
※両親は含まれません。
また、生活保護を受給されている方や低所得者などは利用料金の負担なしで利用が可能です。
実際に就労移行支援事業所では、9割前後の方が無料で利用されています。
交通費については原則自己負担ですが、一部の自治体では助成金が出る場合もあります。
就労移行支援事業所によっては、通所日数などに応じて交通費を支給している事業所もあります。
昼食代についても昼食を支給している事業所としていない事業所があります。
また、支給している場合でも有料の場合と無料の場合があります見学時やサイトなどで事前に確認しましょう。
その他にかかる費用は、応募書類や証明写真代、就職活動用のスーツなどになります。
最近では応募書類は手書きのものよりもパソコンで作成したものを使用することがパソコンスキルの確認にもなるため多くなっています。
就労移行支援事業所は就労に向けた支援を行う場所であるため、賃金や工賃は発生しません。
また、利用期間中のアルバイトなども原則不可となっております。
利用期間中の生活費などに不安がある場合は事前に自治体や事業所に相談しましょう。
まとめ
それでは、今回の就労移行支援の探し方のまとめとなりますが
就労移行支援事業所を選ぶ際には、自分の障がい特性や希望に合った事業所を選ぶことが重要です。
適切なサポートを受けながら、自分に合った職場を見つけ安定した就労を目指しましょう。
実際に、就労移行支援は利用期間が定められているため自分にぴったりの就労移行支援を選ぶことが、最も大切と言えます。
そのためにも、正しい就労移行支援の探し方を知って自分に合った就労移行支援を選ぶように心がけましょう!