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大阪のおすすめ就労移行支援事業所
この記事では「就労移行支援への通所を決めたけど、手続きはどうなの?」
という方に向けて、就労移行支援を利用するときに必要な手続きの流れ、
何が必要か?などについて紹介していきたいと思います。
就労移行支援の利用には「受給者証が必須!」
まず始めに、就労移行支援事業所を利用するにあたり必ず福祉サービス利用受給者証(受給者証)の発行が必須となってきます。
これらは、就労移行支援を利用するには「対象者」であることが大前提ですが
障害があり、就労移行支援の利用を検討される方が自治体(役所の福祉窓口等)への申請を行い受給者証を取得する必要があります。
また、受給者証発行する上では知っておかなければならない事は以下のとおりです。
受給者証発行の流れ
申請に必要な持ち物は?
まずは、福祉サービスに相談
受給者証取得後は?
上記の手順で発行された受給者証を受けることで、障がいや病気を抱える人が、障がい福祉サービス(就労移行支援事業所)などのサービスを利用することができるようになるのです。
また、通所の要件には一定の条件があって正式に通所が決定するまでに約1ヶ月以上の期間を
要することもあります。
他にも、必要な書類がわからないと、何度も自治体である役所まで足を運ばなければならない事にもなりますので、
就労移行を利用する上での【受給者証の発行手続き~申請の流れ~】
それでは受給者証の発行手続きから申請までの流れは以下の通りです。
申請書類の提出・認定調査
利用計画を立てる
自治体より受給者証が暫定支給
受給者証の交付、サービス利用が可能に
大きく分けて、上記のような流れとなるでしょう
それでは、実際に一つ一つ詳しく解説していきたいと思います。
各自治体(市区町村)の福祉窓口で相談【就労移行支援を利用したい事を伝える】
就労移行支援サービスのご利用を希望をする方は、
まず、お住まいの地域(市区町村)自治体の障がい福祉課にある担当窓口へ行きます。
そこで、自分は休職中であり就労移行支援の利用を検討している事とどこどこの就労移行支援を利用したいので受給者証が必要と言う事を窓口へ伝えてください。
そうすれば、担当者より聞き取りや申請についての説明などを受けることができます。
※この時すでに、利用を検討している事業所を決めている必要がありますこれは、受給者証が就労移行支援事業所の一事業所に対して発行されるもであるためです。
受給者証の申請に必要な書類を記入して提出【利用する就労移行の名前などが必要】
窓口へ行けば案内されるのと一緒に書類の方も同時にご案内されると思います。
もし、書類の案内が無ければ窓口の方へ伝えてください。
記入例なども書いてありますが、初めての方はわからない事が多いかと思いますので
わからない場合は近くに居るスタッフの方に聞いてみてください。
すべて記入が終了次第、発券機があれば発見しご自身の番号が呼ばれて提出してください。
役所の担当職員よりヒヤリング・認定調査を実施【受給者証の発行が可能か判断される?】
窓口へ記入した書類を提出しますと担当職員のヒヤリングが始まります。
現在どのような生活を送っているのか?現在何人で住んでいるか家族構成などを主に
細かい内容のヒヤリングがございます。
そして認定調査ですが、役所の職員が自宅へきて、ヒヤリングや家の様子を伺いに来ます。
市区町村にもよりますが、職員が自宅に来られる市区町村が多いです。
面接での調査で終了する市区町村もございます。
窓口を訪れてから職員が自宅に来る期間は1週間~1カ月になります。
混んでいる市区町村ですともう少し期間がかかる可能性もあります。
必ず実施するようにしてください。
希望する就労移行支援事業所で利用計画をたてる
役所の職員との自宅調査・面接調査が終了するとサービス等利用計画の作成と提出が行われます。
サービス等利用計画は、「指定特定相談支援事業者」の専門の支援員が、申請した方の私生活の状態や精神面の状態、そして今後どのようにしたいかなどの目標のヒヤリングを行って作成していきます。
ヒヤリングしたのを元に作成した利用計画案の内容については、利用者の方に説明が行われますので、確認して何も問題が無ければ署名・捺印します。
指定特定相談支援事業者とは、自治体が指定している相談支援事業所のことで、
障がい福祉サービスを利用する時に必要となってくるサービス等利用計画を作成したり、
作成したサービス等の利用計画が本当に適しているのかどうかをモニタリングして、
があれば見直しや変更を行ってより良いサービスを提供・利用できるようにします。
自治体により受給者証が暫定支給される可能性も【交付前から就労移行の利用が可能に】
このサービスは上記でご説明した利用計画案が受理されてから、利用がほぼ決定になってから行われるのが「就労移行支援の暫定支給」です。
この就労移行支援の暫定支給は利用者が本当にこの事業所にあっているもかかどうかを判断する期間が設けられ、
利用者が通所を決定するまでに実際に行ってみて一定期間の就労移行支援を行います。
短い期間の中で実際に行ってみて体験をすることで支援内容・サービス内容が合わない場合や、追加で何か必要なサポートが新たに必要な場合、この期間に調整を行えます。
受給者証の交付・支給決定が行われる
個別支援計画が受理され無事に支給が決定しましたら、サービスの内容が申請者に通知され、後日受給者証が交付されます。
上記の画像が受給者証になりますので参考までにして頂ければと思います
自治体によって異なりますが、就労移行支援の申請から本支給までは1~2ヵ月ほど要することが多いようです。
障がい者手帳と受給者証の違い【申請の際に手帳の交付が選べる】
障害者手帳は、障がいの名前や状況、状態を証明するために都道府県から発行される証明書になります。
受給者証は福祉サービスを利用する時に、市町村から発行される証明書ですになります。
病院へ行って医師から障がいの診断が判断されなくても、意見書などがあれば発行してもらうことができます。
受給者証申請手続きの持ち物【受給者証の申請で持参するもの】
それでは、次に受給者証の申請の際に、必要な物をご紹介いたします。
印鑑 | (認印も可) |
---|---|
マイナンバーカード | ※平成28年1月より必要 |
書類 | 支援が必要なことが分かる書類(医師の意見書・診断書など) |
証明書 | 市町村民税課税証明書 |
自立支援医療受給者証 | 精神疾患を理由として病院に通われている方に交付される証書 |
手帳 | 身体障がい者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳等の障がい者手帳など |
上記でご紹介したものは必須となりますが
市区町村によっては他にもご用意するものがあるかもしれませんので
あらかじめ、ネットや電話で自治体に確認を行うまたは担当職員の指示に従ってご用意ください。
受給者証の更新【受給者証には有効期限あり】
受給者証の更新が必要な期間は1年間となっております。
受給者証に記載されている給付決定期間のところをチェックして
いつ更新なのかを確認しておきましょう。
継続してサービスを利用する時に、期限が切れる前にあらかじめ更新の手続きが必要となります。
更新手続きをする際には約1ヶ月かかることもございますので、前もって手続きをしましょう。
まずは就労移行支援事業所に相談してみましょう!【手続きについて丁寧に教えてくれる】
就労移行支援事業所へ通所することが決まり、どこの事業所に行くのかも決定すれば
申請についてわからないことがございましたら事業所の方にも相談してみてください。
市区町村の担当職員とのやり取りの中でも相談したいことが出てくるかと思います。
その際は遠慮なく就労移行支援事業所に相談してみてください。
基本的に事業所のスタッフは申請手続きの方法は知っています。
手続きの途中でつまずいて、なかなか話が前に進まないこともあるかと思います。
受給者証取得後は?
受給者証を取得後は利用を希望している事業所との契約を行います。
受給者証を取得して、就労移行支援事業所のサービスを利用する時には、通所が決まった就労移行支援事業所と利用契約を結ぶ必要があります。
利用契約に必要な書類につい基本的には「就労継続支援サービス利用申込書」と「重要事項説明に関する同意書」が必要になってきます。利用契約については、暫定認定期間の中で利用をするときに事前に締結が求められる事もありますので、利用を希望している事業所に相談してみましょう。
取得後の受給者証は、受給者証に記載された期間内は利用することができますが、申請した内容に変更する内容があった場合には、
変更届の提出や場合によっては新たに申請しないといけないことも必要になってきます。
変更の内容がある場合については、受給者証の申請を行った自治体の窓口に、相談するようにしましょう。
他にもサービス利用時に知っておくべきこと
上記で申請の流れ・事業所を利用するまでの流れをご説明してきましたが
上記の説明以外にもサービスを利用するにあたり、知っておくべき事をいくつかご紹介します。
サービスには利用料がかかる?
就労移行支援事業所のサービスを利用する際には利用料が発生します。
利用料には上限額がございます。
なので一定の金額を支払っていれば、一回につきいくら支払うという訳ではなく、
1ヶ月に何度通っても上限額を支払えば大丈夫です。
実際の利用額につきましては、以下の通りです。
利用者負担額表
区分 | 世帯収入の状況 | 負担上限月額 |
---|---|---|
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円(注2)未満) ※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除きます(注3)。 |
9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
詳細については、参考:厚生労働省(利用者負担額)をご覧ください。
上記でご紹介している中で「生活保護受給世帯」と「市町村民税非課税世帯」は0円で通えるの?
と思う方もいらっしゃるかと思います。
サービスを利用するにあたり金銭面で必要になってくるのが
交通費や昼食費です。
就労移行事業所に通うためには交通機関を利用することになりますので
通所するたびに交通費は必須になってきます。
昼食費も同様で毎日必要になってくる出費です。
利用をしているときは収入が無いので家族や両親へ相談して交通費をサポートしてもらえるよう相談しないといけません。
金銭面ではどうしても厳しいという方もいらっしゃると思います。
しかし、就職をするためには必ずしも、出費は出てくるものです。
毎日通所したい方や金銭的に余裕のない方にとってはとても大きな手助けとなりますので、交通費などの支給がある事業所などを是非使うのが良いでしょう。
交通費や昼食費などを負担してくれる事業所をもっと詳しく知りたいという方は
最新版【大阪で交通費の支援・助成のある就労移行支援事業所3選】の記事で詳しく解説しておりますので是非お読みください。
手帳なしでも通える?
就労移行支援事業所は手帳なしでも通うことができます。
就労移行支援に必要になるものは障がい福祉サービス受給者証になります。
意外と知られていませんが、医師の診断書(精神疾患や障害名の記載された)があれば一般的には受給者証が発行される条件を満たせますので、障がい者手帳が利用する時に必ずしも必要とは限りません。
しかし、受給者証を発行する際に、現在の病気の状態や障がいのために就労が難しい状態であることを説明する必要があります。
2回目の利用が可能か?
就労移行支援のサービスは2回目も可能です。
なぜなら利用回数の制限がないからです。
利用制限はありませんが2回目の利用をし、再就職をしてすぐに辞めてしまったりしないように、1回目の就職から得たことを活かして2回目の利用してから就職活動をするようにしましょう。
それと、制限回数はありませんが就労移行支援サービスを利用できる期間が原則2年間です。
例えば、1回目の利用で1年間利用していて、再度2回目の利用をする際は、
2年間利用できるのではなく、1回目と合算して2年なので、2回目の利用は1年間しか利用ができません。
事情があり、2年間以上のサービスがある場合は1年間の延長になるケースもございます。
その際は自治体の方に相談してみましょう。
アルバイトや収入があっても利用できる?
原則はアルバイトなどは禁止となっており、収入がある場合は就労移行支援事業所は利用不可能となっております。
自治体に相談してみるとアルバイトの許可が降りると言ったケースもございますので、
一度役所の担当窓口や、就労移行支援側に相談してみるのも良いでしょう。
他府県の就労移行支援事業所を利用できるのか?
就労移行支援事業所は他府県でも利用可能です。
しかし、条件があります。
住民票がある自治体が認めた場合のみの利用が可能となっております。
理由は自宅地域の役所の職員が障がい福祉サービスに関する手続きや書類関係で度々事業所に足を運ばなければならないからです。
ご自身でネットで調べてみて、いいと思った事業所が他府県だった場合
交通費はご自身の負担になることがほとんどですので、
自宅から遠い事業所だと通所するのに金銭面が厳しくなるというのがデメリットになってきます。
それを踏まえて、他府県の事業所を選ぶかどうか判断しましょう。
例外で自治体側から、指定された事業所にしか行けない。
といったケースも稀にございますので、
他府県で探されてる際は一度自治体の方に相談した方が確実です。
最短で就労移行支援を利用するには?
就労移行支援事業所を利用するまでに申請した時からスムーズに進み受給者証が発行されるまでには早くても申請から約1ヶ月後〜2ヶ月ほどかかります。
ご自身の中で動き出そうと決めて就職したいと決めた時から事業所へ通うまでに少し期間がかかってしまいます。
利用するまでの期間でただ発行を待っているのでは無く
将来どんなことをしたいのか、あるいは就労移行支援の事業所はどんなところなのかを知ることが大切です。どんなことを学べるのかなどを前もって把握し、自分の学習したいことなどを
見つけておくと、就職するのも少しは早くなるかと思います。
まとめ
今回は就労移行支援事業所のサービスを利用するにあたり必要となる受給者証の申請手順について詳しく解説してきました。
手続きの流れや役所の職員による対応などは各地方自治体により異なりますので、
上記でご説明したことの他にも対応しなければならない事もあるかと思います。
そういった場合には一度窓口に訪れる前に電話などで各種、確認をすると良いかと思います。
そして何かわからないことがもしもありましたら
その際は就労移行支援事業所に相談するのも受給者証取得の近道です。