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大阪のおすすめ就労移行支援事業所
就労移行支援を受けながらバイトをしてもいい?併用禁止って本当なの?
就職や復職に向け就労移行支援を受けたいと思っている人の中には、
「通所しながらバイトと併用していきたい」
「現在バイトはしているが、通所も検討している」
「そもそも、バイトしないと交通費など捻出できない」
など、様々なケースでアルバイトとの併用を考えている人は多いでしょう。
そこでこの記事では、就労移行支援を受けながらバイトをしてもいいのか?ということについて詳しく解説していきます。
【結論】就労移行支援を受けながらのバイトは禁止!
ズバリ!結論から言ってしまうと、就労移行支援を受けながらバイトをするのは原則禁止となっています。
というのも、就労移行支援というのは障害や特定の病気を抱えている人の就職をサポートするサービスのことを差します。
上記の厚生労働省の定める条件にも「就労を希望する方で、単独で就労することが困難な者」といった条文通り
「就労が行えない」つまりは「アルバイトであっても現在就労を行えていない者」を対象とするサービスとなるためです。
アルバイトをするということは企業との労働契約を結ぶということですから、「既に就労をしている」や「就労が可能な状態である」とみなされてしまうからです。
就労移行支援というのは公的資金、つまり税金で運営されています。
簡単に言うと、利用される方の通所の日数や時間などを元に国からの給付金で成り立っており
利用される方の殆どが、利用料なしで利用できるといった仕組みなのです。
※利用料とは別の自己負担費用があります
このようなことから、一部の人のみバイトを許可してしまうと、制度としての公平性が保てなくなってしまうため原則禁止となっているのです。
また、就労移行支援に通いながらバイトをするというのは、そもそもスケジュールの面でもかなり難しくなるため、現実的に考えても厳しいと言えるでしょう。
隠れてバイトをしてもバレる!理由は?
就労移行支援に通いながらバイトを検討している方の中には、
「隠れてバイトをすれば問題ないでしょ?」
と考える人がいるかもしれませんが、ばれる可能性が非常に高いです。
その理由について、詳しく見ていきましょう。
住民税の額が増えるから
アルバイトで一定以上の収入を得ると、住民税が増額になります。
先ほども解説したように、就労移行支援というのは税金によって運用されているため、行政の人間がかかわっています。
このようなことから、住民税が不自然に上がっていると…
「収入があるのでは?」
「バイトをしているのでは?」
と疑われてしまう可能性があるのです。
裏を返せば、税金のかからない範囲でバイトを行えばバレないのでは!?とも取れるのですが
就労移行支援事業所では、就労を目指すだけでなく自分自身の病気や障害ともうまく付き合う訓練を行う場所でもありますから他にも、
支援を行う就労支援員との、関係性も重要となります!
つまりは、隠し事をしている(バイトを隠して通所している)と言う事でそういった関係性を上手くやっていけるかやトラブルへと発展しないか?
など、様々な問題が出てきますので、やはり結果的にアルバイトをしながら、通所を行うと言うのはリスクが伴う行為と言えるでしょう。
スケジュール管理が疎かになり、ボロが出る
就労移行支援を受ける場合は、事業所に通う必要が出てきます。
その中でバイトを行おうとすると、スケジュール管理がかなり大変になり、遅刻や欠席が増えてしまう可能性があるのです。
また、アルバイトをしていると就労移行支援に通う日数もおのずと少なくなっていき、スタッフから怪しまれてしまうこともあります。
最初のうちは隠し通せるかもしれませんが、徐々にボロが出るようになり、ばれてしまう可能性が高くなるのです。
また、就労移行支援には様々な状態の利用者がいて、その中でもアルバイトができるような精神状態であることや
通勤・通所を難なくこなせるような方であれば、就労意欲も高く一般的には通所にて訓練に参加する頻度も多いことでしょうから利用対象外となってしまう可能性も出てきます。
就労に不安要素がある→就労の準備が出来ていない
など、就労移行支援を利用される方には後者の就労準備が整っていない方のケースが多く見受けられますので
そのような面でも、やはり就労移行支援事業所の利用とアルバイトの併用は相性が悪いと言えるのではないでしょうか!?
これらの事から、「就労移行支援はやめとけ」と言われる理由の一つなのかもしれませんね。
ただし、昨今の就労移行支援事業所の中にはよりレベルの高い職種へのステップアップを目指すなどのコンセプトで支援を行っている事業所もたくさんあります。
つまり、一般的に専門職と言われている職種への就労を目指す施設もたくさん出て来ています。
そう言った事業所であれば、いかに就労の準備が整っていても障がいがや持病があれば
就労移行支援を利用できる方【対象者】となり得ますので、利用したい!と考えるのは当然のことでしょう。
そこで、原則には例外がありアルバイトができるケースもありますのでそちらもご紹介していきたいと思います。
就労移行支援中の生活費ってどうすればいい?
就労移行支援支援事業所は基本的には、障がいや精神疾患などをお持ちの方が就職を目指す!という目的で利用する場所ですから、
「就労継続支援」とは違い、「就労移行支援」では基本的に賃金をもらえないケースが多いです。
そうなると、支援を受けている最中は無収入の状態が続いてしまいます。
では、その際の生活費はどのように賄っていけばいいのでしょうか!?
解決策となりませんが、一般的に利用されている方は、「このような方法で生活費を捻出している人が多い」といった内容を紹介していきます。
仕送りや家族による支援
親に相談できる場合は、就労移行支援を受ける旨をしっかりと説明し、仕送りを送ってもらうという方法もあります。
また、就労移行支援を受けながら一人暮らしというのは現実的に考えて難しいため、支援を受けている間だけでも親と同居することをおすすめします。
年齢層にもよりますが、一般的に20代から30代で就労移行支援事業所を利用される方の多くはこのケースが多いようです。
社会に復帰する事が目的で通う施設なので「家族の負担になる」と考えずに社会に復帰または社会人になってこれから恩返ししようと前向きに捉えましょう。
貯金を切り崩す
前職などにより自身に充分な貯金がある場合は、その貯金を切り崩して生活をするという方法もあります。
先ほども解説したように、支援を受けている間の一人暮らしは生活面や資金面で厳しいため、必然的に親や親族と同居するのが理想です。
この場合は、家賃や光熱費などがかからない、あるいは最小限で抑えることができるため、貯金を少しずつ切り崩せば生活を維持できる可能性があるのです。
ただ、支援員の方によると「家族や親戚などに支援を受けられない環境である」といったケースも比較的多いとの事です。
そう言った状況では、やはり自己資金のみで解決する事になりますのでそのような方たちは次にご紹介するような方法で生計を立てているケースが多いのだそうです。
失業保険を受け取る
これは、前職があり何らかの理由で退職を余儀無くされた方のケースですが、
前職の経験があり現在失業中である人は、失業保険を受け取れる場合があります。
失業保険というのは、給料の50%から80%ほどを受け取れる仕組みとなっていますので、このような制度を活用してみることもおすすめです。
ただし、誰でも一定額を受け取れるというわけではなく、ハローワークからの認定を受ける必要があります。
退職理由が自己都合か会社都合かによっても受け取れる金額や、期間が異なりますので、事前に相談しておくようにしましょう。
- ハローワークで離職票と求職票の提出を行う(求職の申請)
- 約一週間(7日間)の待期期間
- 雇用保険受給説明会ならびに失業認定日へ出席
- 1週間程で初めての給付が行われる
- 以降(4週間に一度)毎月の失業認定日に出席
- 1週間で給付(3〜4を繰り返し)
となります。
給付金の申請をする
各都道府県で様々な給付金制度を実施しています。
このような給付金の中で、自分が受け取れるものを見つけて利用していくというのも1つの方法です。
給付金というのは返済の義務がありませんから、その後の足かせになることもありません。
ただし、貸付金という名目になってしまうと、返済の義務が生じてきますのでよく考えた上で利用することをおすすめします。
生活保護を受ける
どうしても生活費が賄えないという場合には、生活保護を受けるという方法もあります。
生活保護というのは、正当な理由により生活が苦しくなってしまった人に対して資金を援助する制度のことです。
不当な理由、ギャンブルや自堕落な生活による収入減の場合は受給対象となりませんが、
就労移行支援を受けるという理由があり、一定の条件を満たしている場合は保護を受けられる可能性が高いです。
生活保護を受給すると、就労移行支援に通うための生活費なども援助してもらうことができるため、
経済的負担を軽減することができるのです。
就労移行支援を受けながらバイトができる場合もある?
就労移行支援を受けながらのバイトは原則禁止ですが、場合によっては認めてもらえる場合もあります。
- 母子家庭(父子家庭)且つ親がリストラに合ってしまった場合
- 貯蓄がなく、家賃の支払いができない場合
- 社会復帰に向けての訓練の一貫として
などです。
ただ、はっきり言ってしまうとバイトの例外が認められるのはかなり稀であり、自治体の許可を得る必要があります。
「地域や障害福祉課窓口の担当によっては融通を利かせてくれアルバイトと就労移行支援事業所への通所を併用を認めてもらえる!」というようなケースも御座います。
ですから、もしアルバイトとの併用をお考えの方は
原則禁止だから!と諦めずに一度、自治体などに相談してみるか通所を希望している又は、現在通所している就労移行支援事業所の方へ確認してみてはいかがでしょうか!?
ただ、あくまでも例外としてであり原則はやはり禁止となっていますので「希なケースである」と言うことは覚悟しておくべきでしょう。
そして、アルバイトや収入を得られない事で様々な問題が出てきますので、その辺りについても詳しく解説していきたいとおもいます。
※2023年現在は、大阪府において自治体により就労移行支援利用中のアルバイトが認められるケースも増えてきたのだとか
(あくまで、筆者が現場の支援員よりそのような声をお伺いしたという程度の情報ですので参考までに)
これらの事から、例外措置ではございますが可能性として考慮しておくべきでしょう。
交通費の支給がある事業所を選ぶ事で劇的に負担を減らせる!
収入が無くて日々の生活を送る中で不安はあると思います。
生活費+通所するための交通費であったり、昼食費であったりと出費が発生します。
しかし、就労移行事業所はそう言った出費を支給してくれる事業所もございます。
金銭面は意外と大きなストレスにもなるので交通費・昼食費の支援のある事業所を
選ぶのが1つの解決策となります。
交通費・昼食費の支給のある事業所をいくつかご紹介致します。
交通費支給・昼食の提供がある大阪の就労移行支援
それでは、実際に大阪府において交通費や昼食の提供を行っている就労移行支援事業も一部ご紹介していきます。
自治体の制度とは別に事業所が独自に善意で行っている取り組みですので、中には全額支給している事業所もございます。
気になる方はぜひ実際にお問合せしてみてください。
事業所名 | 交通費 | 昼食 |
---|---|---|
全額支給 | 無料提供 (飲食店 提携) |
|
ルーツ新大阪 |
一部支給(※金額規定あり) | 無料提供 |
チャレンズ |
一部支給(※金額規定あり) | 1食50円 |
これらの大阪府で交通費の支給がある事業所についてと自己負担などの捻出方法は
にて、さらに詳しく解説しておりますので合わせてお読みください。
就労移行支援に行きたいけどお金がない
どうしても就労移行支援に通いたいけど、どうしても利用料や交通費が捻出できないと言う方は、
- 傷病手当金
- 失業保険
- 障害年金
といった、制度を活用することや
生活保護などの受給が受けられるか?自治体や、通所を検討している就労移行支援事業所に確認してみることをオススメします。
お金がない時の対処法や、制度について詳しく解説した記事もございますので是非合わせてご活用ください
まとめ
就労移行支援を受けながらバイトをしたいと考えている人はたくさんいるでしょう。
ただ、原則としてバイトと就労移行支援を併用することはできません。
なぜなら、このサービスは「就労」を支援することを目的としていて、バイトは就労に含まれてしまうからです。
例外としてバイトが認められるケースもありますが、可能性はかなり低いと思ってください。
就労移行支援では、賃金が支給されないことが多く、その間の生活費の捻出に頭を抱えてしまう人もたくさんいます。
就労移行支援を受ける際は、親や親族からの仕送りを受け取ることが一般的ですが、諸事情により仕送りがもらえないという場合には、先ほど紹介したいくつかの制度の利用を検討してみてください。