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就労支援は健常者も利用可能?障害者手帳なしのグレーゾーンで利用するには?

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\ この記事の監修者 /
この記事の監修者:中西 安香音/社会福祉士
大阪府で「社会福祉士」として障害福祉の現場に従事しています。日常的な支援経験から障害のある方のお悩みや福祉制度について詳しく解説していきます。

この記事では、就労サービスを利用するにあたり、障害者手帳は必要なのか?
健常者でも就労サービスを利用することができるのか?など

あまり知らない方も多くいらっしゃいますので、詳しくご紹介していきたいと思います。

健常者で就労支援サービスが利用できる?

就労支援を利用する方の多くは障害があって働けなかったり、働いても続かない方が利用しています。

しかし、健常者の方は利用することができるのでしょうか?

障害や精神疾患がある方ではないと利用することができないと思っている方もいらっしゃると思いますが、

結論から言うと、健常者の方は就労支援サービスを利用することができません。

障害者を対象とした福祉サービスになりますので、健常者は利用することができないのです。

しかし、これまで自分は障害も無く健常者として生きてきたけど、大人になってから実は発達障害やADHDなどの障害があったというケースも珍しくありません。

これから就労支援サービスに関する情報をいくつか紹介していきますのでご覧ください。

就労支援サービスの種類は?


就労支援の様な福祉サービスは4種類あります。

就労移行支援
就労継続支援A型
就労継続支援B型
就労定着支援

上記の4種類がございまして、どれも名前は似ていますが、サービス内容・目的、対象者の違い、賃金の違い、利用期間の違いなど様々な違いがございます。

これから、それぞれ詳しくご紹介していきたいと思います。

もっと詳しく知りたいという方は以下の記事をお読みください

就労移行支援

まずは就労移行支援です。

就労移行支援とは、就労を希望する障害者であって、一般企業に雇用されることが可能と見込まれる者に対して、一定期間就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。

  • 引用:厚生労働省

病気や精神疾患などがある方で、一人での就職が困難でサポートが必要な方に向けた福祉サービスになっております。

就職に必要なスキルを身に着けるための訓練を行います。

サービス内容は・・?
就労に向けたトレーニング
職場見学・実習等
就職活動サポート
職場定着支援

上記のような内容を基本的には行います。
事業所によって特徴があり就職を少しでもできる様にプログラムが用意されています。

就労継続支援A型

一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。

  • 引用:厚生労働省

就労継続支援A型では定期的に通勤するのが難しい方が、雇用契約を結んで訓練を受けながら就労する事ができます。

作業内容はPCを使用したデータ入力や軽作業が多いです。

雇用契約を結びますので、決められた日数・時間を働くことになります。

A型では最低賃金以上の賃金が発生します。

就労継続支援B型

一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行います。

  • 引用:厚生労働省

就労継続支援B型は就労継続支援A型と同じで一般雇用が困難な方がサービスを利用します。

A型ととても名前が似ていますが、B型はa型と違い、雇用系を結びません。

なので、ご自身の好きな時間・日数で働くことができます。

しかし、最低賃金以上の収入はなく、少しの工賃が発生します。

厚生労働省の調査で、令和3年度の平均月額工賃は16,507円(時間給にすると233円)と最低賃金よりもかなり少ないです。

a型に比べると賃金は少ないですが、自分の体調などに応じて好きな様に働くことができます。

就労定着支援

就労移行支援等を利用して、一般企業に新たに雇用された障害者に対し、雇用に伴う生じる日常生活又は社会生活を営む上での各般の問題に関する相談、指導及び助言等の必要な支援を行います。

  • 引用:厚生労働省

就労定着支援は就職後のサポートを目的としています。

就職してからは誰でも不安や心配ごとはたくさんあるかと思います。

そんな中で、不安を改善する為、就労定着支援員に相談することができます。

一人で悩んでいると、なかなか解決できなかったり、最悪の場合せっかく入社した仕事を辞めてしまうと言ったケースも少なくありません。

そのような最悪の事態を防ぐため、長く働き続けれるようこのようなサービスを実施するようになりました。

障害者手帳がなくても受けられるサービスは?


障害福祉サービスを利用するにあたり、障害者手帳を持っていなければサービスを利用できないと思っている方も少なくありません。

しかし、障害者手帳が無くても受けられるサービスはございます。

それは以下の通りになります。

就労移行支援
就労継続支援A型
就労継続支援b型

になります。

先ほどご紹介した3つの福祉サービス施設になります。

この上記の福祉サービスを利用するにあたり、障害者手帳は必ず必要という訳ではありません。

障害者手帳の代わりになるものとして、障害や疾患を証するものや医師の診断書があれば利用する事ができます。

就労移行支援・就労継続支援A型・就労継続支援B型を利用するのに必ず必要となるのは、「障害福祉サービス受給者証」と呼ばれるものです。

自治体へ申請をして受給者証が発行されるわけですが、この受給者証を持っていなければ障害福祉サービスは利用することが出来ないのです。

ハローワークの障害者枠は手帳無しでも利用できる?


結論!ハローワークの障害者枠は手帳無しでも利用することが出来ます。

ハローワークでは、障害者雇用で働くことを、希望している方に向けて障害者就労に特化した専門部門がございます。

この専門部門は基本的に障害者雇用の求人を紹介したり、障害者雇用を受け入れている企業につなげてくれる部門となっております。

障害がある方がハローワークを利用するにあたり、自分の障害の情報をハローワークに伝えることでハローワークから企業へ障害の特性などを伝えてもらう事ができます。

企業の確認を取った上で紹介状を出してもらい、就職活動をしていく事ができるのです。

就労支援を受けるメリットとデメリット


就労支援を利用するにあたり、メリットとデメリットがあります。

就労支援のサービスは良いことがほとんどですが、もちろんリスクもあります。

これから紹介するメリットとデメリットは個人で感じ方は違ってくると思いますが、参考程度にご覧いただければと思います。

支援を受けることで得られるメリット

メリット1

就労支援での訓練では、主に就職するため、または就職してからも役立つスキルを身に着ける訓練を行います。

学習面もそうですが、体調面に関してもサポートを行ってくれるのです。

前職を辞めてからの期間が長くて生活リズムが安定しない方や、病気が原因で体調が優れない日が続く方など、人によって様々ではありますが

体調面・学習面共に就職できる状態までサポートを行ってくれるのが大きなメリットだと思います。

本当は学習するのに学校に通ったり学習教材を購入したりと高額な金額を支払わなければなりませんが、

ほとんどの事業所では無料で学べたり、教材が既にそろっています。

無料で就職できるレベルの学習を身に着けることが出来るのもメリットと言えるでしょう。

メリット2

先ほどご紹介しましたが就労サービスでは学習面のスキル以外にも体調面を改善するサポートもしてくれます。

例えば、自分の気づかない内にストレスがどんどん溜まっていき、体調を崩してしまう方は、まずはどんな場面でストレスが溜まってしまうのか?
そして体調が悪くなる原因などを見つける為に自己分析ができます。

そしてもしも体調が悪くなりそうなときの対処法なども学べるため、体調の悪化を未然に防げたり自己管理能力も身に着けれます。

これは就職してからでも必要な知識であるので、まずは自分の事を良く知ることが大切です。

支援員の中には精神面に詳しい方も在籍している事業所もあります。

そういった場合は、近くに相談できる相手もいますので、何かあったらすぐに聞ける環境があるのも就労サービスを受けるメリットになります。

支援を受ける際のデメリットや注意点

次に、デメリットについていくつかご紹介していきたいと思います。

そして、注意点もう一緒にご紹介したいと思いますので、是非参考にしてください。

デメリット1

デメリットとしては就労移行支援を利用する方は収入がありません。

就労継続支援A型の方は最低賃金はありますが、B型を利用する方は、わずかな工賃しか得られません。

貯金や家族からの支援がある場合の方はそこまで気にすることでは無いかもしれませんが、利用中の収入がない就労支援サービスがあるので

生活費や事業所を通所する際の交通費などを確保できない方は就労サービスを利用することが難しくなります。

そして利用する人全員ではありませんが、月々の利用料が発生する場合もございますので、収入がない点と利用料が発生する点はデメリットと言えるでしょう。

デメリット2

就労サービスを利用したからと言って、必ず就職できる訳ではありません。

就労移行支援であれば、2年間と言う利用期間が定められており、期間内での就職が出来ないことも多くあります。

就労継続支援Å型やB型は利用期間の定めはありませんが、事業所内で作業なども続けながら一般就職を目指していても就職できずに途中でやめてしまう方も多くいらっしゃいます。

訓練の環境を提供してくれますが、やるかどうかは自分次第なので、就労サービスを利用する前に本当に就職を目指したいかどうか考えて利用を決めましょう。

支援を受ける注意点

就労サービスを受ける際の注意点は事業所選びです。

各事業所にはそれぞれの特徴があり、特化型の事業所もあります。

自分が学習したい内容・作業内容などが合っていなかったり、事業所の雰囲気が合っていなかったりしてしまうと就職ができず辞めてしまうケースが多いです。

事業所を決める際には必ず前もって調べることと、実際に見学に行くようにしましょう。

実際に事業所に行くことによってネットだけでは得られない情報が多くあるからです。

就労支援を受けるためのステップ


就労支援を受けるためには先ほどもご紹介しましたが、「障害福祉サービス受給者証」の発行が必要になってきます。

これから就労支援サービスを利用するにあたり、初めにやらなければならない事や、必要な手続きなどをご紹介していきたいと思います。

初めにすべきこと

まず初めに、自分のやりたいこと、学習したい内容を考えた上で、事業所を選ぶようにしましょう。

例えば、精神疾患に特化した事業所や、発達障害に特化した事業所など、障害別で特化している事業所や

ITに特化している事業所、事務関係に特化している事業所など、学習面での特化型事業所があります。

自分で何が自分に合っている事業所なのかまず調べる必要があります。

そして先ほども言いましたが、決める前には必ず見学に行くようにしましょう。

見学の際に気になる点は支援員に直接聞いて不安要素が少ない事業所であれば問題と思います。

必要な書類や手続き

事業所を選んだあとは、自宅近くの自治体に行って受給者証の発行をしましょう。

簡単な流れとしましては・・・

役所にて就労支援サービスを利用したい旨を障害福祉課窓口で伝えます。
この時に、決めている事業所の名前も費える様にしましょう。

書類が渡されますので記入したもと必要な書類を窓口に提出

担当者より現在の私生活面・家族構成などヒアリングがあります。
その後、認定調査を実施されますので、面接で終了する場合もありますが、後日役所の職員が自宅に来る場合もあります。

認定調査が終了し、希望している就労移行支援事業所で「指定特定相談支援事業者」の専門の支援員と一緒に今後どのようにしていくかの利用計画を作成します。

申請が通れば受給者証の発行は1か月ほどかかりますので、発行されれば利用開始となります。

申請に必要なもの
印鑑(認印も可)
マイナンバー(児童と保護者)
※平成28年1月より必要となりました
支援が必要なことが分かる書類(医師の意見書など)
市町村民税課税証明書

最低でも上記のものは必要になるでしょう。
他に門必要な物は自治体によって変わってきますので対応するようにしましょう。

実際の利用者の声と体験談

これから実際に就労支援を利用した方が感じた事、感想をご紹介していきたいと思います。

口コミや評判の様に、就労支援のサービス内容に対してい所と悪いところがあります。

ネットなどで検索すれば、ほとんどの事業所の口コミや評判が記載されています。

それを参考に事業所を選ぶ方もとても多いです。

それではこれから性別や年齢別でいくつか体験談をご紹介していきたいと思います。

20代 男性
20代 男性
私は大阪市にある就労移行支援事業所を2年間利用していました。

就労移行支援のサービス内容は当初何となく知っている程度で、細かな内容は知りませんでした。

主治医からの紹介で就労移行支援を知り、体調も安定してそろそろ就職を、目指したいと考えていた時に紹介してもらったので利用することに決めました。

通所当初は週に3日間の利用で1日5時間程度の訓練でした。

早く就職したいと言う気持ちがあり、張り切っていた私でしたが支援員の方から最初はゆっくりのペースで行きましょうと言っていただいたのですが今思えば本当に最初はゆっくりのペースで良かったと思います。

慣れない環境もあったので自分が気づかない内にどんどんストレスが溜まっていく状況でしたので、最初に飛ばし過ぎるとまた病気が再発していたと思います。

生活リズムも整い、体調管理もできるようになったので就職活動に集中できる様になりました。

ビジネスマナーや面接練習など普段では学べないような内容も学ぶ事が出来たのでとても助かりました。

40代 女性
40代 女性
以前勤めていた会社を障害者雇用で入社していました。

仕事の業務内容は事務関係で自分に合っていると思っていました。

しかし、会社の繁忙期は業務量が一気に増えて、過労気味になり退職することなりました。

仕事をしていない期間が続くと収入も無く、生活費も厳しくなってくるので何とか障害者に理解のあるところで働きたいと思いネットで検索して就労継続支援A型を見つけました。

就労継続支援A型の事について調べていくと軽作業やパソコンの作業が多かったので、自分にもあっているパソコンを使った仕事があるA型事業所を利用することにしました。

一般企業で働く事と比べれば精神的にもだいぶ楽に働ける環境でした。

事業所のスタッフの方も障害の事をしっかり理解していて自分の仕事プラスαで一般就職に大事なスキルを身に着けることが出来ました。

もちろん大変な時もありますが、このような福祉サービスがあって本当に良かったと思いました。

30代 男性
30代 男性
私は障害があり就労移行支援のサービスを利用していました。

しかし就労移行支援での訓練を受けて学習を進めていくのですが、なかなか就職が決まらず、2年間の利用期間が終了してしまいました。

就労移行支援事業所の支援員の方には1年間の延長期間を利用できる旨は聞いていたので、自治体へ申請してみたのですが、結局審査が通らず延長期間も利用することはできませんでした。

2年間利用して就職できなかった大きな原因としては、体調が悪く事業所に通う日数が減ってしまっていたので学習に時間を取れなかったことです。

利用期間が切れてしまったので就労移行支援事業所の支援員より就労継続支援A型を勧められました。

作業をし、工賃として少ないが収入があると聞いて、就労継続支援A型を利用することに決めました。

A型は私の体調を配慮しもらいながら働けるので、体調が悪い日が続いて週に1回しか通所できなくても大丈夫でした。

自分の体調に応じて好きな時間・日数で働けるので就労継続支援A型を利用して良かったと思います。

成功事例の紹介

ここからは就労支援サービスを利用した方の成功例をいくつかご紹介していきたいと思います。

成功と言うのは就職が目的である就労支援サービスで就職ができたという事になります。

様々な成功例がありますので、これからご紹介する成功例を参考にしていただき、就労支援サービスを利用してご自分が成功する事をイメージしていただければと思います。

40代 男性
40代 男性
私は前に働いていた仕事をうつ病が原因でやめることになりました。

退職してから自宅に引きこもっている期間が半年以上あり、外に出るのは行院へ行くときぐらいでした。

家族にも迷惑をかけているのはわかっていましたが、病気が原因で上手く自分の体と付き合えず働くことができませんでした。

時間も経ち、薬の服用で少しづつ回復してきたある日、主治医から就労移行支援を紹介されました。

これからどうやって社会復帰をすれば良いか赤らなかったので就労移行支援サービスを知って利用しようと思いました。

前職では接客業でしたが事務関係にも興味があったので、事業所では事務職に就く為に学習をしていました。

事業所は様々な工夫をしてくれて少しでも就職に近づく為、プログラムを組んでくれました。

訓練を積み重ねて事業所を利用している間に日商僕2級の資格を取得することができ、無事希望の業種に就職することができました。

就職してからも事業所で学んだことが活きていて、今でも元気よく仕事をすることができています。

20代 女性
20代 女性
私は自閉症スペクトラム障害があり、何度かアルバイトを経験しましたが全部すぐに辞めていました。

働きたい気持ちはありましたが、病気が原因で長続きはしませんでした。

家族から就労継続支援A型を勧められて一般就労よりも働きやすい環境で仕事をできることを知り利用しました。

体調が不安定だったり、定期通院が必要だったので一般就労は難しいと思っていました。

でも、施設での実務経験を積んだり、働くことに慣れていくことができ、体調の安定、人とのコミュニケーションが取れて、一般就労を目指すことにしました。

就職活動も始めて、障害者に理解のある障害者雇用をしている企業へ絞って就職活動をしていました。

そして縁あって清掃職に就くことが決まりました。

今でも病気が治ったわけではないので、無理のない程度で働かしてもらっているので、障害者雇用で就職できてよかったと思いますし、A型事業所で学んだことを無駄にせず、これからも働き続けるよう頑張りたいと思います。

まとめ

これまで障害者手帳は必要なのか?や健常者でも利用できる就労サービスの種類についてご紹介してきました。

一人で就職することが不安な方誰かのサポートが必要な方しっかりと就職できる状態になってから段階を踏んで就職を目指したい方

これまでご紹介した就労サービスを利用するのをお勧めします。

いくつかデメリットはありますが、利用することは大きな一歩になる良い機会だと思います。

もしもわからないことがあれば、事業所や自治体に聞けば教えてくれますので、これまでの記事を参考にしていただき、利用するか判断しましょう。